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本当は公開したくない、Claudeでホワイトペーパーをつくる方法
海外20の実例と、弊社のやり方

佐藤 大貴佐藤 大貴 公開 2026.10.28更新 2026.10.28
本当は公開したくない、Claudeでホワイトペーパーをつくる方法。海外20の実例と、弊社のやり方
この記事のポイント
  • 海外の実例は、自社のデータ・インタビュー・自分の過去の記事など、手元の材料から組み立てている。何もないところから書かせた例は、架空の出典が並ぶ失敗例として語られている
  • どの例でも、人は「何を調べるか」「数字と出典の照らし合わせ」「中身への責任」を手放していない
  • 弊社は、集めて整理すること自体に価値があるテーマを選び、自社のデータと海外の事例をClaudeに集めさせる。Claudeが出した分析と示唆に、代表が経験から見解を足して仕上げている

こんにちは、アースダイバー代表の佐藤です。弊社は、ホワイトペーパーを3冊公開しています。AI検索対策のガイド(46ページ)、マーケティング・営業のAI活用事例集(107ページ)、AI検索診断のサービス資料(44ページ)です。

図1:弊社が公開しているホワイトペーパー3冊

どれも、Claudeを使いながらつくりました。この記事では、そのつくり方を紹介します。本当は社外に出したくなかった、弊社のやり方です。

先にお断りしておくと、3冊とも、この記事の手順どおりにつくったものではありません。冊子ごとに、材料も進め方も違います。この記事の手順は、3冊をつくるなかで固まってきたやり方です。

あわせて、海外でAIを使ってホワイトペーパーや調査レポートをつくっている人の実例を、20件調べました。何を材料に渡したか、どんな角度でまとめたか、どこを人が担ったかを、例ごとに紹介します。

先に、ポイントを3つにまとめておきます。

  1. 資料の出来は、渡す一次情報の量と、それをどの角度でまとめるかの2つで決まる。海外の実例も、自社のデータ・インタビュー・自分の過去の記事など、手元の一次情報を大量に渡すところから始めている
  2. どの例でも、人は「何を調べるか」「数字と出典の照らし合わせ」「中身への責任」を手放していない。わからない数字をAIがそれらしく埋めて、公開後に訂正した例もある
  3. 弊社は、集めて整理すること自体に価値があるテーマを選び、自社のデータと海外の事例をClaudeに集めさせる。Claudeが出した分析と示唆に、代表が経験から見解を足して仕上げている
目次
  1. 1いい資料は、一次情報の量と、加工の角度で決まる
  2. 2海外の実例に多い、4つのつくり方
  3. 3どの例でも、人が手放さなかったこと
  4. 4弊社のやり方:6つの手順
  5. 5つまずきやすいところ
  6. 6よくある質問
AIエージェントの導入を、コンサルタントに相談する →

いい資料は、一次情報の量と、加工の角度で決まる

私が自分でつくってみて、いちばん強く感じたのは、渡すデータの量が大事だということです。ここで言うデータは、検索すれば出てくる一般論のことではありません。自社で集めた数字、お客様とのやり取り、専門家として積み重ねてきた経験のような、一次情報です。一次情報を多く渡すほど、いい資料がつくれます。

もうひとつ大事なのが、その一次情報を、どの角度からまとめるかです。同じ材料でも、比べるのか、分類するのか、数えるのか、テーマで束ねるのかで、資料から読み取れることが変わります。いい資料は、この2つがそろったときにできる、というのが弊社の見立てです。

図2:資料の出来は、一次情報の量と、加工の角度で決まる

海外の実例を見ても、うまくいった例は、どれも大量の一次情報から始めています。100社・1社あたり90項目以上のデータ、約40人の専門家へのインタビュー、約18か月分の自分のニュースレターです。逆に、材料を渡さないでテーマだけで書かせた実験では、出典の多くが架空でした。

海外の実例に多い、4つのつくり方

調べた20件のうち、外向けのレポートやPDFそのものをつくった例は13件でした。残りは、データの扱い方や確かめ方、デザインの手順の参考になる例です。渡した一次情報の種類で分けると、4つの型に分かれます。

図3:海外の実例に多い、4つのつくり方

1. 自社で集めたデータを、報告書にする

Emily Kramer氏(米国のB2Bマーケティング顧問)の例

項目内容
つくったもの成長中のB2B企業100社のマーケティング組織を調べたレポート(グラフ19枚)
渡した一次情報Claude Codeに集めさせた、1社あたり90項目以上・合わせて約1万件のデータ(LinkedIn・各社のWebページ・広告の一覧・採用ページなど)
加工の角度数えて、分けて、比べる
人が担ったこと100社と区分を決める、外れ値の確認、100人分の経歴を手作業で確認
つまずきわからない数字を、切りのよい数字で埋められた。公開後に2本のレポートの数字を訂正

出典:MKT1

進め方は、次のとおりです(MKT1)。

  1. 調べる100社を、自分で選ぶ
  2. 1社を1行、調べる項目を1列にした表をつくる
  3. 1つの項目を5〜10社で試して、うまく取れることを確かめてから、100社に広げる
  4. 会社を、売る相手で8つに分ける。売り方(セルフサーブ型か、営業主導か)と、調達額でも分けて比べる(MKT1)
  5. グラフは、ブランドの決まりを入れた設定で、Claudeの画面の横に試作する。数字が固まってから、デザインのツールで仕上げる

レポートには、たとえば「マーケティング部門の人数は中央値で13人、社員全体の約4%」といった数字が並びます。Kramer氏は、データについて「傾向を見るためのもので、間違いを含むかもしれない」と断っています。

Trust Insights(米国の分析会社)の例

項目内容
つくったものアンケートの自由回答の分析(社内で使う集計)
渡した一次情報自社サイトで集めたアンケートの自由回答、数百件
加工の角度テーマに分類して、数える
人が担ったこと個人情報を消す、分類の結果を確かめる

出典:Trust Insights

手順は、次のとおりです。

  1. 回答から、名前やメールアドレスを消す
  2. Geminiにすべての回答を読ませ、大きなテーマ5〜6個と、テーマごとの小テーマ2〜3個の分類の案をつくらせる
  3. スプレッドシートに、テーマ・小テーマ・感情(−5〜+5)・急ぎの度合い・購入の意向の列をつくり、1件ずつGeminiに分類させる
  4. 件数は、表計算の関数(UNIQUEとCOUNTIF)で数える
  5. テーマと感情の関係のような統計は、Pythonで出す

ポイントは、AIに任せるのは分類までで、数えるのは関数に任せているところです。確かめ方として、わざと関係のない回答を混ぜ、それが正しく「購入の意向なし」に分類されるかを見ることもすすめています。

図4:分類はAI、数えるのは関数、確かめるのは人(Trust Insightsの分担)

2. インタビューを、報告書にする

Sara Stella Lattanzio氏の例

項目内容
つくったもの業界の動きをまとめたB2Bのレポート
渡した一次情報約40人の専門家へのインタビューの文字起こし
加工の角度テーマで束ねて、専門家の言葉で語らせる
人が担ったこと目的と筋立てを決める、インタビュー、使う発言を選ぶ、本文を書く
結果(本人の申告)事務の作業が70%減、構想から初稿までの期間が半分
つまずき文字起こしのツールが録画を取りこぼした。自動化のツールが上限で止まった

出典:The Workflow

チームは、経営陣・ライター・デザイナーと、プロジェクトを率いたLattanzio氏の少人数です。手順は、次のとおりです。

  1. レポートの目的・読者・筋立ては、AIを使わないで、チームで話し合って決める
  2. 既存の調査や他社の発信をChatGPTで調べ、まだ誰も書いていないところを探す
  3. インタビューの相手を、2〜4つの区分に分け、区分ごとの質問票を用意する
  4. インタビューを録画し、文字起こしのツール(Fathom)で文字にする
  5. 文字起こしができると、自動化のツール(Zapier)が、一覧表・ライターへの通知・まとめの文書に振り分ける
  6. ChatGPTのプロジェクトに、目的とブランドの決まりを入れたうえで、文字起こしから、くり返し出てくるテーマを最大7つ挙げさせる。テーマごとに、発言を話した人の名前つきで仕分け、要点を3〜5個つくらせる。全体の要約も6〜8文でつくらせる
  7. 人が読んで筋立てを直し、使う発言を選び、ライターが本文を書く

AIを使ったのは、調べもの・文字起こし・振り分け・テーマ分けの4つです。Lattanzio氏は、AIと自動化は戦略ではない、と書いています。

Audience Strategies(英国の調査会社)の例

項目内容
つくったもの業界団体と毎年出している、電子音楽の業界レポート
渡した一次情報約25人へのインタビューの文字起こし、戦略の文書、研究論文(Claudeのプロジェクトに入れた)
加工の角度レポートの章ごとに材料を仕分け、インタビューをまたいでテーマを探す
人が担ったことAIがつくったものをすべて確かめ、書き直し、責任を持つ
結果(会社の申告)制作が3か月から4週間に。インタビュー1本の準備と分析が2時間から25分に

出典:Claude導入事例

発言の引用は、本当にその人の言葉か確かめる

インタビューを材料にするときに気をつけたいのが、引用です。ユーザー調査を教えているCaitlin Sullivan氏は、AIが出した引用を、元の文字起こしと照らし合わせる手順をすすめています(Lenny's Newsletter)。

印意味
そのままある文字起こしに、同じ言葉がある
言い換え近いが、同じ言葉ではない。元の言葉も示させる
見つからない文字起こしの中に見つからない。使わない

Sullivan氏は、「12語以内で」のように字数を縛ると、別々の発言をつなぎ合わせた引用ができやすい、とも書いています。

市場調査の会社Civicomの調査ツールQuillitでは、Claudeの新しいモデルに切り替えたところ、文字起こしを出典として示す正確さが60〜70%から89〜98%に上がったとしています。報告書を書く時間は、最大80%減ったとしています(Claude導入事例)。モデルで正確さは変わりますが、100%にはなっていません。

3. 自分の過去の資産を、作り直す

Christopher Penn氏(Trust Insights共同創業者)の例

項目内容
つくったもの28章・約6万6千語の本の下書き
渡した一次情報自分の講座の文字起こし、約18か月分のニュースレター
加工の角度すでにある構成を、別の形にする
人が担ったこと構成を決める、最後の編集、体験談を足す
かかった時間(本人の申告)約2時間(1章あたり3〜7分)

出典:Christopher S. Penn

使ったのは、Claude Code(Claude Opus 4.1)です。材料の使い分けが具体的です。

  • 講座の構成を、そのまま本の章立てにする
  • 講座の文字起こしを、各章の中身にする
  • ニュースレターから、体験談と、本人の文章の書きぶりを取る

書く役と、編集者の役の2つのAIを用意し、章ごとに書かせて、編集者の役に直させています。編集者の役は、約半分の章を書き直しました。それでもPenn氏は、この下書きにはまだ編集が必要で、体験談は人が足す必要があると話しています。

自分の過去の資産を作り直す型のよいところは、一次情報がすでにそろっていることです。講座・セミナー・ニュースレター・過去の記事は、その人にしか書けない内容の集まりです。

4. 見本を見せて、見た目を合わせる

Iman Oubou氏の例

項目内容
つくったもの29ページのPDF
渡した一次情報約5,000語の原稿(Googleドキュメント)、見本にしたいWebページのスクリーンショット
加工の角度見た目より先に、中身を点検して見せ方を決める
人が担ったこと点検の結果を受けて原稿を直す、約25回の手直しの指示
かかった時間(本人の申告)数時間

出典:Iman Oubou

手順は、次のとおりです。

  1. デザインの前に、Claudeに原稿を点検させる。題名が弱い、いちばん大事な点が目立たない、売り込みの角度がない、の3つが見つかった
  2. 見本にしたいWebページのスクリーンショットを渡し、色・書体・部品の決まりを抜き出させる。色は4つ、書体は3つ、写真の並べ方や章の扉の形まで抜き出した
  3. 抜き出した決まりを、全ページで共通の設定にして、ページを組ませる。途中で色を変えたときも、設定を1か所直すだけで29ページに反映された
  4. 約25回、少しずつ直しては書き出す。写真の顔の切れ、要素の重なり、下の部分の切れを直した

見た目の決まりを、保存して使い回す

Daria Cupareanu氏は、見た目の決まりをClaudeの「スキル」にまとめる方法を紹介しています。スキルには、色・書体・余白などの決まりに加えて、「やってはいけないこと」の一覧も入れます。決まりがない会社は、好きな見た目の資料を1〜3点、見本として渡すところから始めます(AI Blew My Mind)。ただし、この記事は有料の講座の宣伝も兼ねています。

作業の時間は、どれくらい減ったか

減った時間を数字で示していた例を並べます。どれも、本人か、使ったツールの会社による申告です。ダウンロード数や問い合わせの数まで示した例は、1件もありませんでした。

図5:作業の時間が減った割合(本人や会社の申告)

どの例でも、人が手放さなかったこと

20件の進め方を比べると、人が担っている工程は、ほぼ共通していました。

何を調べるか、何に答えるかを決める

Lattanzio氏は、戦略の段階ではAIを使っていません。Kramer氏も、100社と8つの区分は自分で決めています。

Future Factors AIの共同創業者のHina Mian氏は、ホワイトペーパーを書き始める前に、AIを使わないで5行のメモをつくることをすすめています(Future Factors AI)。

  1. 買い手の反論(本人の言葉で。営業から集める)
  2. その反論を言う読み手
  3. 考えを変えるのに必要な証拠
  4. 自社にしかない証拠
  5. 社内で言い回してほしい一文

テーマから入るのをやめて、読み手の反論に答える資料にする考え方です。

数字と出典を、照らし合わせる

AIは、わからないところを、それらしい内容で埋めることがあります。

  • Kramer氏の調査では、わからない数字が、切りのよい数字で埋められていた
  • 2023年に、ChatGPTにホワイトペーパーを書かせる実験をしたGordon Graham氏の例では、ChatGPTが挙げた出典18件のうち16件が架空だった(That White Paper Guy)

Mian氏は、公開の前に、数字・引用・出典をすべて人がブラウザで開いて確かめるとしています。出典がしっかりした資料で、約90分かかるそうです。

  • その数字や引用が、本当にそのページにあるか
  • 発行元・日付・版が合っているか
  • ページが開けない、数字が見つからないときは、その主張を削る

Anthropicのマーケティング部門は、下書きの数字をすべて確かな出典と照らし合わせ、合わないときは推測で埋めるのをやめて知らせる仕組みを、Claudeに組み込んでいます(Claude公式ブログ)。

中身に責任を持つ

Audience Strategiesは、AIがつくったものはすべて、人が確かめ、書き直し、責任を持つ決まりにしています。Mian氏も、名前を出して引用した専門家には、公開の前に必ず本文を読んでもらうとしています。

自社の材料で、ホワイトペーパーをつくれるか相談する →

弊社のやり方:6つの手順

弊社のやり方も、海外の例と同じく、一次情報から組み立てる形です。違うのは、次の2点です。

  • 自社のデータに、海外の事例を集めて重ねる
  • 最後に、代表の経験を一次情報として足す

Claudeの「プロジェクト」や「コネクタ」の基本は、中小企業のClaude活用術10選で紹介しています。

図6:弊社のホワイトペーパーのつくり方

1. 集めて整理すること自体に価値があるテーマを選ぶ

最初に決めるのは、加工の角度にあたるテーマです。弊社は、集めて整理するだけで読み手の役に立つテーマを選んでいます。

集めて整理するだけで価値になる理由は、2つです。

  • 集める手間がかかる:海外の事例は、AIで調べられるようになったいまでも、英語のページを1件ずつ開き、数字と日付を確かめるのに手間がかかる
  • 社内で共有しやすい:1冊の資料にまとまっていれば、読んだ人が上司や同僚に渡しやすい

マーケティング・営業のAI活用事例集は、この考え方でつくりました。国内外の27の事例を、調査・企画、クリエイティブ、Webサイト、広告運用、パーソナライズ、営業、業務の自動化の7つに分け、弊社の実践1つを加えています(資料の一覧)。7つに分けたのは、読み手が自分の担当の領域から読めるようにするためです。

図7:事例集のページ。事例ごとに、取り組みと数字を1枚にまとめている(弊社「マーケティング・営業のAI活用事例28選」15ページ)

2. Googleドライブにある自社のデータを、Claudeに読み込ませる

テーマが決まったら、Googleドライブの中から、使えそうな自社のデータを探して、Claudeに読み込ませます。弊社の場合は、AI検索診断の計測の結果や、過去の調査の表です。ClaudeはGoogleドライブとつなぐと、ドライブの中のファイルを探して読めます(Google Workspaceとの連携)。

頼み方の例Googleドライブの中から、AI検索診断の計測の結果をまとめたファイルを探して、読み込んで。どんな項目が、何社分あるかを一覧にして。

ここで渡すデータが、資料のもとになる一次情報です。少しでも関係しそうなものは、まとめて渡します。お客様の社名が入ったデータは、外に出す前に記号に置き換えます。

3. 近い海外の事例を、たくさん調べさせる

次に、自社のデータに近い海外の事例を、Claudeに調べさせます。Claudeの「リサーチ」は、何度も検索を重ねて、深く調べる機能です(リサーチ)。

頼み方の例このデータと近いテーマで、海外の企業の事例を20件以上探して。事例ごとに、会社名・何をしたか・数字・出典のURL・日付を表にして。ページを開いて確かめられなかったものは、別の欄に分けて。

事例は、ページを開いて確かめたものだけを使います。会社の発表と、第三者の記事は分けて扱います。数字は、誰の申告なのかも書いておきます。

4. Claudeに、分析と示唆を出させる

自社のデータと海外の事例がそろったら、Claudeに分析させ、そこから言えること(示唆)を出させます。

頼み方の例自社のデータと海外の事例から言えることを、「数字」と「そこから言えること」の組で15個挙げて。事実として言えるのか、推測なのかも分けて。

数を数える作業は、Trust Insightsの例と同じく、Claudeにプログラムを書かせて数えさせます。文章を読ませて数えさせると、数字がずれるためです。

図8:数字と、そこから言える示唆を1枚にまとめたページ(弊社「AIに選ばれる会社の条件」22ページ)

5. 示唆に対して、代表が経験から見解を話す

Claudeが出した示唆を1つずつ読み、私がこれまでの経験から考えることを話します。話した内容は、Claudeに文章に整えてもらいます。

頼み方の例いまから、示唆の1から順に、私の考えを話します。話した内容を、話し言葉の意味はそのままにして、資料の解説の文章に整えて。私が話していない内容は足さないで。

ここで足す見解も、一次情報です。データと事例だけなら、ほかの会社も同じものをつくれます。次のような話は、その会社にしか書けない部分です。

  • 支援の現場で見てきたこと
  • うまくいかなかった例と、その理由
  • 業界の事情や、お客様からよく聞く悩み

弊社は、コーポレートサイトの制作でも、同じように方針と知識を口頭で伝えて、作業をClaudeに任せています(コーポレートサイトをAIと作り直したら、5時間でできた話)。こうすると、資料は「数字と現状の分析」に「代表の解説」を加えた形になります。

6. 見本を見せて、「このイメージで」と頼む

見た目は、色や書体を細かく指示するより、見本を見せて「このイメージで」と頼むほうが早く仕上がります。弊社では、過去につくった資料のPDFを渡しています。ClaudeはPDFの文字に加えて、図や表も読み取れます(PDF support)。

頼み方の例添付した資料と同じイメージで、この原稿をスライドにして。1ページに言いたいことは1つにして、見出しはそのページで言いたいことを一文で書いて。

毎回同じ見た目にしたいなら、見た目の決まりを「スキル」として保存しておく方法もあります。Anthropicは、スキルの使い道の例として、組織のブランドの決まりに沿うことを挙げています(Claude Skills)。

つまずきやすいところ

つまずき起きた例防ぎ方
わからない数字を、それらしい数字で埋められるKramer氏の調査表に「不明」の選択肢を用意する。数字はすべて出典と照らし合わせる
架空の出典が混じるGraham氏の実験(18件のうち16件)出典は、すべて人がページを開いて確かめる
引用が、別々の発言のつなぎ合わせになるSullivan氏の注意引用ごとに、元の文字起こしにあるかの印を付けさせる
数を数え間違えるTrust Insightsは、数えるのを関数にした数えるのは関数かプログラムにする
PDFにすると崩れるOubou氏・Cupareanu氏書き出したPDFを、1ページずつ目で見て確かめる

よくある質問

Q. ChatGPTでも、同じようにつくれますか?
海外の例には、ChatGPTやGeminiを使ったものもあります。一次情報を多く渡すこと、数字と出典を人が確かめることは、どのAIでも変わりません。

Q. AIでつくった資料や記事は、検索で評価されますか?
AIを使ったかどうかよりも、内容が読み手の役に立つかが問われます。くわしくは、AIで書いた記事は、Googleに評価されませんかで答えています。

Q. 社内にデータがありません。何を材料にすればいいですか?
海外の例では、インタビューや講座の文字起こし、過去の記事を材料にしたものが多くありました。お客様からよく聞かれる質問と、その答えをまとめるだけでも、その会社にしか書けない一次情報になります。営業が受ける反論を集めるのも、よい材料です。

Q. どれくらいの時間がかかりますか?
テーマと材料によります。海外の例では、業界レポートが3か月から4週間になったという申告がありました。数字と出典の確認には、どの例でも時間をかけています。

参考:MKT1「State of Marketing Report: Teams(Part 1)」(2026年4月21日)/MKT1「State of Marketing Report Part 3: How to research in Claude Code」(2026年5月6日)/Trust Insights「So What? How to Use Generative AI to Analyze Survey Data」(2026年1月16日)/The Workflow「AI marketing report workflow」(2025年10月9日)/Claude導入事例「Audience Strategies」/Lenny's Newsletter「How to do AI analysis you can actually trust」(2026年2月17日)/Claude導入事例「Quillit」/Christopher S. Penn「So What? How to Write a Book with Generative AI」(2025年8月)/Iman Oubou「I gave Claude a messy Google Doc」(2026年5月4日)/AI Blew My Mind「How to create a Claude brand skill」(2026年3月19日)/Future Factors AI「How to write a white paper with AI」(2026年8月12日)/That White Paper Guy「9 Reasons Why ChatGPT Can't Write Your Next White Paper」/Claude公式ブログ「How Anthropic's marketing operations team uses Claude Cowork」(2026年7月8日)/Claude公式ブログ「Claude Skills」(2025年10月16日)/Claudeヘルプセンター「Google Workspaceとの連携」/Claudeヘルプセンター「リサーチ」/Claude「PDF support」

佐藤 大貴 WRITTEN BY佐藤 大貴アースダイバー株式会社 代表取締役DeNAで男性向けライフスタイルメディアの立ち上げを牽引し、ローンチから約1年半で月間3,000万PV規模に。ポートではコンテンツマーケティング責任者として幅広い領域のメディアを管掌し、上場とM&Aを経験。2019年に創業し、AI時代のマーケティング戦略とその実行を手がける。プロフィールを見る →LinkedIn
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