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【2026年10月末時点】
GoogleのAIモード・AIによる概要の広告は、どこまで広がったのか
2024年からの経緯と、日本の広告主がいまできること

佐藤 大貴佐藤 大貴 公開 2026.10.30更新 2026.10.30
【2026年10月末時点】GoogleのAIモード・AIによる概要の広告は、どこまで広がったのか。2024年からの経緯と、日本の広告主がいまできること
この記事のポイント
  • Googleは、2024年10月に米国のスマホでAIによる概要の中に広告を出しはじめ、2025年5月にAIモードでも広告の試験を始めた。広告は、検索した言葉とAIの回答の両方に合うときに、「スポンサー」と表示して出る
  • AIの回答の中の広告は、米国からほかの国へ広がってきた。AIによる概要の中の広告は2025年12月に12か国、AIモードの広告は2026年10月に11か国になり、ブラジル・メキシコ・英国も2026年の第4四半期に予定されている。日本は、2026年10月末時点で、どちらも対象に入っていない
  • 広告に出るには、部分一致やAI Maxなど、AIを使って配信する検索語句を広げる設定や、P-MAX・ショッピング広告が前提になる。AIの答えの中で推薦される候補に入っているかも、広告と同じくらい大事になると、弊社は考える

こんにちは、アースダイバー代表の佐藤です。GoogleのAIモードの回答の中に出る広告が、2026年10月28日に、米国のほかの10か国に広がりました。日本ではまだ始まっていません。

私も、日本ではまだだろうと思いながら経緯を調べはじめました。調べてみると、AIの回答の中の広告は、2024年から少しずつ、出る場所と国を広げてきたことがわかります。日本で始まるまでの時間は、準備に使える時間でもあります。この記事では、2024年から2026年10月末までの経緯を、Googleの発表をもとに整理し、日本の広告主が始まる前に知っておきたいことをまとめます。

先に、ポイントを3つにまとめておきます。

  1. Googleは、2024年10月に米国のスマホでAIによる概要の中に広告を出しはじめ、2025年5月にAIモードでも広告の試験を始めた。広告は、検索した言葉とAIの回答の両方に合うときに、「スポンサー」と表示して出る
  2. AIの回答の中の広告は、米国からほかの国へ広がってきた。AIによる概要の中の広告は2025年12月に12か国、AIモードの広告は2026年10月に11か国になり、ブラジル・メキシコ・英国も2026年の第4四半期に予定されている。日本は、2026年10月末時点で、どちらも対象に入っていない
  3. 広告に出るには、部分一致やAI Maxなど、AIを使って配信する検索語句を広げる設定や、P-MAX・ショッピング広告が前提になる。AIの答えの中で推薦される候補に入っているかも、広告と同じくらい大事になると、弊社は考える
目次
  1. 1AIの回答の中の広告とは
  2. 22024年からの経緯
  3. 3国ごとの広がり
  4. 4日本はどうなっているか
  5. 5AIモードで試されている、新しい広告の形
  6. 6広告がAIの答えに入ると、何が変わるのか
  7. 7日本の広告主が、いまできること
  8. 8まとめ
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AIの回答の中の広告とは

Googleの検索で、AIが文章で答える画面は2つあります。検索結果のいちばん上に出る「AIによる概要」と、AIと会話しながら調べる「AIモード」です。どちらにも、回答の中に広告が出る仕組みがあります。

Googleの説明では、広告は、検索した言葉とAIの回答の両方に関係があるときに出ます(Google)。広告には「スポンサー」と表示されます。部分一致など、AIを使って配信する検索語句を広げる設定の検索広告と、ショッピング広告・P-MAX(Performance Max)は、すでに動いているキャンペーンのまま対象になります。新しい設定は要りません。

AIによる概要の広告について、Googleのヘルプには、広告主にとって大事な点がいくつか書かれています(Google 広告ヘルプ)。

  • 広告が出る場所は選べない:AIによる概要に広告を出さない設定はなく、AIによる概要の中だけを狙って出すこともできない
  • 成果を分けて見られない:AIによる概要の中に出た広告の成果を、ほかの広告と分けて見るレポートは、まだない
  • 出ない分野がある:成人向け・お酒・ギャンブル・金融・医療・政治などの分野の広告は、AIによる概要の中には出ない

どれもAIによる概要についての説明で、AIモードについては、ヘルプに同じ記載はありません。

2024年からの経緯

Googleの発表を時系列に並べると、次のようになります。

時期できごと
2024年8月AIによる概要が、日本で始まる(国立国会図書館 カレントアウェアネス・ポータル)
2024年10月米国のスマホで、AIによる概要の中に広告が出はじめる(Google)
2025年5月米国のパソコンでも、AIによる概要の中に広告が出るようになる。AIモードで広告の試験が始まる(Google)
2025年9月AIモードが、日本語で使えるようになる(TechCrunch)
2025年12月AIによる概要の中の広告が、英語で11か国に広がり、米国とあわせて12か国になる(PPC News Feed、Google 広告ヘルプ)
2026年1月AIモードで、購入を考えている人に広告主が限定の割引を出せる「Direct Offers」を、試験として発表(Google、TechCrunch)
2026年5月AIモードの新しい広告の形を、試験中と発表(Google)
2026年10月AIモードの広告が、米国のほかの10か国に広がる。米国では、追加の質問(フォローアップ)にも広告が出るようになる(Google)

2024年10月の時点で、AIの回答の中の広告は、米国のスマホのAIによる概要だけでした。そこから、パソコン、AIモード、ほかの国へと、出る場所が少しずつ広がってきました。

図1:AIの回答の中の広告が出る国の数

国ごとの広がり

AIによる概要の中の広告と、AIモードの広告では、出る国が少し違います。2026年10月末時点の対象は、次のとおりです。

  • AIによる概要の中の広告(英語):米国・オーストラリア・カナダ・インド・インドネシア・ケニア・マレーシア・ニュージーランド・ナイジェリア・パキスタン・フィリピン・シンガポールの12か国(Google 広告ヘルプ)
  • AIモードの広告:米国と、2026年10月28日に加わったオーストラリア・カナダ・インド・ケニア・マレーシア・ニュージーランド・ナイジェリア・パキスタン・フィリピン・シンガポールの11か国(Google)
  • AIモードの広告の予定:ブラジル・メキシコ・英国(2026年の第4四半期)(Google)

AIによる概要の中の広告は、英語の検索だけが対象です(Google 広告ヘルプ)。AIモードの広告がどの言葉で出るかは、Googleの発表に書かれていません。予定に入ったブラジルとメキシコは、主に話されている言葉がポルトガル語とスペイン語の国です。

日本はどうなっているか

2026年10月末時点で、日本では、AIによる概要の中の広告も、AIモードの広告も始まっていません。Googleも、日本でいつ始めるかを発表していません。

ただし、AIによる概要の「上」と「下」に出る、これまでどおりの検索広告は、AIによる概要が使える200以上の国と地域で出ます(Google 広告ヘルプ)。日本で始まっていないのは、AIの回答の「中」に出る広告です。

AIモードそのものは、2025年9月から日本語でも使えます。利用者がいて、広告の仕組みもほかの国で動いているので、日本も対象に入る可能性はあると、弊社は見ています。

日本の広告主にとっては、ほかの国で何が起きているかを見てから備えられる時期です。米国では、新しい広告の形の試験も進んでいます。次の章で紹介します。

AIモードで試されている、新しい広告の形

Googleは、AIモードの回答の中で、これまでの検索広告とは違う形の広告も試しています。2026年5月の発表では、次の2つが試験中とされました(Google)。

  • Conversational Discovery ads:利用者の質問に合わせて、GoogleのAI(Gemini)が広告の文面をつくり、質問に関係する特長を見せる
  • Highlighted Answers:AIモードが候補を並べて答える場面で、質の高い広告が、その並びの中に「Highlighted Answer」として出る

どちらにも「スポンサー」の表示がつき、広告とは別に、AIによる説明が添えられます。2026年10月には、米国で、追加の質問(フォローアップ)の答えにも広告が出る仕組みが始まりました。Googleの表記は「multiturn ads」です(Google)。

AIモードの使われ方と広告について、Googleは次の2つの数字を出しています(Google)。

  • AIモードの質問は、これまでの検索より平均で3倍長い(米国、2026年5月)
  • AIモードの中の商品の一覧では、広告と広告でないもののクリック率が、すでに同じくらい(米国、2026年8月20日〜9月3日)
図2:AIモードの質問の長さ

質問が長くなると、利用者が何を求めているかが、短いキーワードより詳しく伝わります。広告を出す側から見ると、条件に合う人に、合う広告を届けやすくなる面があります。一方で、決めたキーワードに合わせて広告を出す、これまでのやり方は合いにくくなります。次の章で触れる、広告に出るための設定の話は、ここにつながっています。

広告がAIの答えに入ると、何が変わるのか

ここまでの経緯から、弊社は、広告を出す側にとって3つの変化が起きていると考えています。

広告を出す手がかりが、キーワードから「質問と答えの中身」に移る

これまでの検索広告は、広告主が決めたキーワードと、検索された言葉を合わせて出していました。AIの回答の中の広告は、検索した言葉とAIの回答の両方を見て出ます(Google 広告ヘルプ)。AIモードの質問は、これまでの検索より平均で3倍長くなっています。

長い質問には、予算・地域・使う人の条件など、短いキーワードには出てこない情報が含まれます。広告に出る条件として、Googleが部分一致やAI Maxを挙げているのは、決めたキーワードに合わせるやり方では、こうした質問を拾いきれないからだと、弊社は読んでいます。

AIが並べる候補の中で、広告と推薦が隣り合う

Highlighted Answersは、AIモードが候補を並べて答える場面で、その並びの中に広告を出す形です。利用者から見ると、AIが選んだ候補と、広告で入った候補が、同じ一覧に並びます。

図3:AIが並べる候補の中に、広告も入る

Googleは、AIモードの中の商品の一覧で、広告と広告でないもののクリック率がすでに同じくらいだとしています。一覧の中の候補は、広告かどうかにかかわらず、同じように選ばれているということです。広告を出さなくても、AIに推薦されて一覧に入っていれば、広告と同じように選ばれる位置にいられます。広告は、推薦されていない会社が一覧に入るための手段にもなります。

日本でも、AIの答えの中の広告はもう始まっている

Googleでは日本はまだ対象外ですが、ChatGPTでは、2026年6月から日本でも広告の試験配信が始まっています(ChatGPT広告の記事)。日本の利用者も、AIの答えと一緒に広告を見る体験を、すでにしはじめています。Googleが日本で始めたときも、まったく新しいことを考える必要はありません。ChatGPTでの経験を、Googleの準備にも生かせます。

日本の広告主が、いまできること

日本で始まる日はわかりません。それでも、ほかの国の様子から、いまのうちに確かめておけることがあります。

広告に出られる設定になっているか

Googleは、AIの回答の中に広告が出る条件として、検索広告の部分一致、AI Max for Search(広告文やランディングページから、配信する検索語句を広げる機能)、P-MAX、ショッピング広告、動的検索広告を挙げています(Google 広告ヘルプ、Google)。ヘルプは、こうした設定を必要としています。完全一致・フレーズ一致だけの検索キャンペーンは、AIによる概要の中の広告の対象から外れると読めます(上・下には出ます)。

成果の見方を決めておく

AIによる概要の中の広告は、成果を分けて見られません。始まったあと、検索広告の数字が変わっても、それがAIによる概要の中の広告によるものかを切り分けにくくなります。AIモードの広告を分けて見るレポートについては、Googleは説明を出していません。いまの数字を記録しておくと、あとで比べやすくなります。

AIの答えの中で、推薦される候補に入っているか

AIが並べる候補の中では、広告と推薦が隣り合います。弊社は、広告に出ることと同じくらい、AIの答えの中で自社が候補として推薦され、強みが正しく伝わっているかが大事になると考えています。広告は、出稿をやめれば消えます。AIの答えの中で推薦されているかは、自社のサイトや、ほかのサイトでの紹介のされ方で決まる部分が大きいからです。日本で広告が始まる前に、AIの答えの中で自社がどう扱われているかを測っておくと、広告を出すかどうかの判断にも使えます。

まとめ

GoogleのAIの回答の中の広告は、2024年10月に米国のスマホのAIによる概要から始まり、2026年10月には、AIモードの広告が11か国に広がりました。日本は、2026年10月末時点で対象に入っていません。

一方で、日本の広告主には、ほかの国の様子を見ながら備える時間があります。広告の設定と成果の見方を整え、AIの答えの中で自社がどう扱われているかを確かめておくと、日本で始まったときに、広告を出すかどうかを落ち着いて判断できます。

参考:Google「Ads in AI Mode expand to 10 new countries」(2026年10月28日)、Google「A new generation of ads for the AI era of Search」(2026年5月20日)、Google「New ways AI in Search helps your business」(2025年5月21日)、Google「Google Lens and AI Overviews: New ways for marketers to reach customers」(2024年10月3日)、Google 広告ヘルプ「About ads and AI Overviews」

佐藤 大貴 WRITTEN BY佐藤 大貴アースダイバー株式会社 代表取締役DeNAで男性向けライフスタイルメディアのグロースを牽引し、ローンチから約1年半で月間3,000万PV規模に。ポートではコンテンツマーケティング責任者として幅広い領域のメディアを管掌し、上場とM&Aを経験。2019年に創業し、AI時代のマーケティング戦略とその実行を手がける。プロフィールを見る →LinkedIn
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