- AIモードは、Google検索の中でAIと会話しながら調べる機能。2025年9月に日本語に対応し、2026年5月には月10億人以上が使うようになった
- AIモードの中では、サイトはほとんどクリックされない(92〜94%がゼロクリック)。いまのゼロクリックの主な原因ではないが、広がるほど流入は減りやすくなる
- AIモードもGoogleの検索の仕組みが土台。弊社の診断でも、SEOに強いサイトほど推薦されやすい。そのうえで、AIの答えの中での見え方を別に確かめたい
こんにちは、アースダイバー代表の佐藤です。AIが広がって、ウェブマーケティングは取るべき戦略も、実行のやり方も変わりました。アースダイバーは、その新しい前提で戦略を考え、実行する仕組みまでつくる会社です(ご相談はこちら)。
Google検索の画面に、「AIモード」というタブが出るようになって1年あまりがたちました。日本でも、「aiモード」という言葉は月に約45万回検索されています(Ahrefsの推定)。気になっているものの、AIによる概要と何が違うのか、自社に何か関係があるのか、よくわからないという方も多いと思います。
2026年10月には、GoogleがAIモードの答えの中のリンクを増やすと発表しました。そして、AIモードの中では、サイトがほとんどクリックされていないという調査も出ています。
この記事では、Googleの説明をもとにAIモードとは何かを押さえ、いつ始まりどう広がったか、サイトへの流入にどう影響しているかを、海外の調査と研究者の見方から整理します。最後に、弊社の診断のデータもふまえた見解をお話しします。
先に結論を言うと、AIモードは、サイトへ人をほとんど送らない検索の形です。いまのところ、ゼロクリックが増えた主な原因ではありませんが、広がるほど、サイトがクリックされない流れは進むと考えています。一方で、AIモードもGoogle検索の仕組みをもとに答えを作っています。SEOを土台にしつつ、AIモードの答えの中で自社がどう扱われているかを、別に確かめることが大事です。
目次
AIモードとは
AIモードは、Google検索の中で、AIと会話しながら調べものができる機能です。Googleは、ヘルプのページで次のように説明しています(Google ヘルプ)。
AIモードは、Googleのもっとも強力なAI検索の体験です。AI Mode is Google's most powerful AI search experience.— Google 検索ヘルプ
日本語での提供を始めたときには、「従来は複数回の検索が必要だったような、長く、複雑な質問を一回の検索で回答します」と紹介しています(Google Japan Blog)。
使い方は、次の3つのどれかです(Google ヘルプ)。
- パソコンやスマホのブラウザで google.com/ai を開く
- google.com で検索して、検索結果の上にある「AIモード」を押す
- スマホのGoogleアプリのトップで「AIモード」を押す
質問を入れると、AIが答えを文章でまとめ、その中や横に、もとになったサイトへのリンクを出します。答えを読んだあと、続けて質問することもできます。

AIによる概要との違い
よく混同されるのが、AIによる概要(AI Overviews)です。どちらもGoogle検索の中のAIの機能ですが、役割が違います。

| AIによる概要 | AIモード | |
|---|---|---|
| 出る場所 | ふつうの検索結果のいちばん上 | 検索とは別のタブの画面 |
| 使い方 | 検索すると自動で出る | 自分でタブを選ぶ |
| 向いている質問 | 話題の要点をすばやくつかみたい | 比べる・考えるなど、さらに掘り下げたい |
| 続けて質問 | AIモードに移って質問できる | そのまま会話を続けられる |
| その下の検索結果 | ふつうの検索結果が並ぶ | 基本的にはAIの答えが中心 |
Googleは、AIによる概要を「込み入った話題や質問の要点を、すばやくつかむのに役立つ」もの、AIモードを「さらに掘り下げたり、考えたり、複雑な比較をしたりするのに特に役立つ」ものと説明しています(Google 検索セントラル)。
AIモードは、裏で何回も検索している
AIモードの大きな特徴は、ひとつの質問を、裏でいくつもの検索に分けて調べることです。Googleはこれを「クエリ・ファンアウト」と呼び、質問を小さなテーマに分けて、それぞれを同時に検索する、と説明しています(Google ヘルプ)。

そのうえで、Googleは、AIモードは「中核の品質とランキングの仕組みに根ざしている」としています(Google)。AIモードに出るために、特別な対応は要らず、ふつうの検索に出られるページであればよい、とも書いています(Google 検索セントラル)。仕組みのくわしい話は、クエリ・ファンアウトの記事にまとめています。
いつ始まり、どう広がったか
AIモードは、2025年3月に米国で試験的に始まり、1年あまりで世界に広がりました。

2025年5月に米国でだれでも使えるようになり、8月には英語で180以上の国と地域に、9月には日本語でも使えるようになりました。10月には200以上の国と地域に広がっています(Google・Google・TechCrunch・Google Japan Blog・Google)。
使う人の数も大きく増えています。2025年7月には「米国とインドで月1億人以上」でしたが、2026年5月には「月10億人以上」になったと、Googleは発表しています(Google・Google)。AIモードへの質問は、ふつうの検索の3倍の長さになっているそうです(Google)。
なお、米国では、AIモードの答えの中に広告を出すテストも始まっています(Google)。日本で始まったという発表は、2026年10月の時点では出ていません。
AIモードで、ゼロクリックはさらに進むのか
企業にとっていちばん気になるのは、サイトへの流入への影響だと思います。海外の調査を見ると、AIモードの中では、サイトはほとんどクリックされていません。

- Semrushが米国のパソコンでの約6,900万の利用の記録を調べたところ、AIモードの検索の92〜94%は、どのサイトにも移らないまま終わっていました(Semrush、2025年)
- Kevin Indig氏が37人に実際にAIモードを使ってもらった調査では、外のサイトへのクリック数の真ん中の値は0回でした。参加者は、課題に必要なときしか外のサイトに移らなかったといいます(Search Engine Journal、2025年)
- 比べるために、AIによる概要についての調査も挙げておきます。Pew Research Centerの調査では、AIによる概要が出たときに、ふつうの検索結果のリンクがクリックされたのは8%で、出なかったときの15%の約半分でした(Pew Research Center、2025年)
それぞれ調べ方も「クリック」の数え方も違うので、数字をそのまま比べることはできません。それでも、AIの答えが前に出るほど、サイトはクリックされにくくなる、という向きは共通しています。
一方で、ゼロクリック全体が増えた主な原因が、いまのAIモードかというと、そうとは言えません。SparkToroのRand Fishkin氏のデータでは、2026年1〜4月の米国のGoogle検索のゼロクリックは68.01%まで増えましたが、AIモードに入った検索は全体の0.34%でした。Fishkin氏は次のように書いています(SparkToro)。
AIモードがこの変化の原因だと考えた人に言えば、まだそこまでには至っていない。ただ、今後10年のゼロクリックの増加を引っ張る機能になる可能性は十分にある。For those who theorized that AI Mode caused this change, it's not there yet. … it could well be the feature that drives the next decade of zero-click increases.— Rand Fishkin氏(SparkToro)、2026年6月
海外の専門家・研究者は、どう見ているか
| 専門家・研究者 | 見方 |
|---|---|
| Barry Adams氏(ニュースサイトのSEOのコンサルタント) | AIモードがGoogleの標準の検索結果になれば、サイトへのクリックは大きく落ち込むと予想している(Search Engine Journal) |
| 米国の大学の研究チーム | 2026年3月に約1,100人で行った実験で、AIモードだけを使うと、外のサイトへのクリックが減り、Googleの情報への信頼も下がったと報告している(arXiv、査読前) |
| Lily Ray氏(SEOのコンサルタント) | AIによる概要やAIモードからの流入を、ほかの検索と切り分けて測れないことを問題にしている(Peec AI) |
| Google(検索の責任者のLiz Reid氏) | 検索からサイトへのクリックの総量は前年とおおむね変わらず、クリックの質は上がっていると説明している(Google)。ただし、もとのデータは公開していない |
Googleも、2026年10月に、AIモードとAIによる概要の答えの中のリンクを増やし、上のほうに出しやすくすると発表しました(Google)。AIの答えからサイトへ人を送る仕組みを、Google自身も強めようとしている段階です。
なお、AIモードからのクリックや表示は、Search Consoleでは、ふつうの検索と合わせて数えられています(Search Engine Journal)。2026年6月からは、AIの機能での表示を分けて見られるレポートが、一部のサイトから始まっています(CMSWire)。見方はGA4でAIからの流入を見るQ&Aにもまとめています。
弊社の診断から見えること
弊社では、AI検索診断で、ChatGPT・Gemini・GoogleのAIモードに同じ質問をして、どの会社の名前が挙がるかを確かめています。
その中で、ひとつの傾向が見えています。AIモードとGeminiでは、SEOに力を入れていて、検索からの流入が大きいサイトほど、推薦されやすいということです。どちらもGoogleの製品で、Googleの検索の仕組みをもとに答えを作っているので、検索で強いサイトが、AIの答えでも名前が挙がりやすいのだと考えています。
一方で、ChatGPTは、自分で検索語を作って調べるため、Googleの上位とは違うページを拾うこともあります(トロント大学の研究の記事)。同じ質問でも、AIによって答えが変わることは、診断でもよく見られます。
弊社の見解:SEOを土台に、AIモードの中での見え方を別に確かめる
ここまでをまとめると、AIモードについては、次のように考えています。
- AIモードは、サイトに人をほとんど送らない。広がるほど、検索からの流入は減りやすくなります。流入の数だけで成果を見ていると、変化に気づくのが遅れます
- それでも、SEOは土台になる。AIモードはGoogleの検索の仕組みをもとに答えを作っていて、弊社の診断でも、検索で強いサイトほど推薦されやすい傾向があります
- AIモードの答えの中で、自社がどう扱われているかを、別に確かめる。比較や検討の質問で名前が挙がるか、どう説明されているかは、検索の順位を見ているだけではわかりません
- クリックされたときに、選ばれる中身にしておく。AIモードから外に出る人は、課題に必要なときに出る人です。料金・導入事例・比較など、検討の決め手になる情報を、自社のサイトにはっきり書いておきます
AIモードは、これからも機能が増え、使う人も増えていくと思います。慌てて特別な対策をするより、検索とAIの両方で、自社がどう見つけられ、どう説明されているかを、定期的に測っていくことが大事です。
AIモードについて、よくある質問
最後に、AIモードについてよく聞かれることを、Googleの説明をもとに短くまとめておきます。
Q. AIモードが使えないのは、なぜですか?
AIモードが使える国・地域と言語は決まっています。会社のGoogle Workspaceのアカウントでは、管理者の設定によって、一部の機能が使えないこともあります。まずは、ふだんの個人のアカウントで google.com/ai を開いて確かめてみてください(Google ヘルプ)。
Q. AIモードは消せますか?
AIモードは、自分で「AIモード」を選んだときに使われる機能です。使いたくないときは、ふつうに「すべて」のタブで検索すれば、これまでどおりの検索結果が出ます。
Q. AIモードの履歴は、どこで見られますか?
パソコンでは、AIモードの画面の左側の「AIモードの履歴」で見られます。1件ずつ、またはまとめて消すこともできます(Google ヘルプ)。
Q. 料金はかかりますか?
ふつうに使うぶんには、料金はかかりません。より高い性能のモデルを選べるのは、Googleの有料のAIのプランの人などにかぎられます。
Q. Geminiとは、何が違いますか?
Geminiは、GoogleのAIのアシスタントのアプリです。AIモードは、Google検索の中の機能で、Googleの検索の仕組みをもとに、ウェブのページへのリンクを示しながら答えます。調べものをして、もとのページを確かめたいときは、AIモードが向いています。
Q. AIモードの答えは、正しいですか?
Googleも、「AIの答えには間違いが含まれることがある」と書いています。大事な情報は、ほかのページでも確かめることをすすめています(Google ヘルプ)。
参考:Google Japan Blog「Google 検索における「AI モード」を日本語で提供開始」/Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」/Google ヘルプ「AI Mode」/Semrush/Pew Research Center/SparkToro/Search Engine Journal(Kevin Indig氏の調査)


