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比較サイトへの掲載は、本当にLLMO対策になるのか?
60問・3つのAIの実測でわかったこと

佐藤 大貴佐藤 大貴 公開 2026.11.02更新 2026.11.02
比較サイトへの掲載は、本当にLLMO対策になるのか?60問・3つのAIの実測でわかったこと
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この記事のポイント
  • 比較サイトは、いまもAIの出典の約3割。ただし主力の分野では、ChatGPTの出典が公式サイトへ移り始めている
  • AIが読んだ比較サイトのページの8割は比較記事。広告枠が上位に出る一覧やランキングは一度も読まれていない
  • 質問と同じテーマの比較記事で、上のほうに載ることが効く。記事の1〜3番目に紹介された製品は68%の答えに入った

こんにちは、アースダイバー代表の佐藤です。弊社は、ChatGPT・Gemini・GoogleのAIモードで、企業の名前がどう挙がるかを測る「AI検索診断」を、これまで50社以上に行ってきました。

BtoBの会社のマーケティングの方から、最近よく聞かれるのが「比較サイトへの掲載は、本当にLLMO対策になるのか」という問いです。AIが答えを出してくれるなら、もう比較サイトの出番はないのでは、という見方もあります。

先日、あるBtoB企業のご支援で、まさにこの問いを確かめる機会がありました。その会社の領域で、製品を探す人が聞きそうな60の質問を3つのAIに聞き、AIが読んだ比較サイトのページと、比較サイトの掲載を1件ずつ突き合わせました。この記事では、社名と分野を伏せて、そこでわかったことをお伝えします。報告書のページも、社名や製品名を伏せて載せています。

先に答えを書くと、比較サイトへの掲載は、LLMO対策としていまも意味があります。ただし、効くのは「載っていること」より、AIが読む比較記事の中で、上のほうに紹介されていることでした。広告枠が上位に出るページは、AIに一度も読まれていませんでした。

目次
  1. 1調べたこと
  2. 2比較サイトは、いまもAIの出典の約3割
  3. 3主力の分野では、ChatGPTが公式サイトを読み始めている
  4. 4読まれたのは比較記事。広告枠のページは0回
  5. 5比較サイトごとの読まれ方
  6. 6AIは、質問と同じテーマの記事を探して読む
  7. 7記事の中で上のほうにいる製品ほど、答えに入りやすい
  8. 8AIに読まれるページは、検索流入とは別もの
  9. 9自社サイトの比較記事も、AIに読まれている
  10. 10自社で確かめるなら
  11. 11では、比較サイトにどう取り組むか
  12. 12よくある質問
  13. 13弊社の見解
マーケティングの課題を、コンサルタントに相談する →

調べたこと

ある会社の製品の領域で、製品を探す人が聞きそうな質問を60問つくり、ChatGPT・Gemini・GoogleのAIモードの3つに聞きました。社名を入れたのは評判を聞く6問だけで、残りの54問は「法人向けの○○でおすすめは?」のように、社名を入れない形で聞いています。

項目数
質問60問(社名なし54問・社名あり6問)
AIの答え180回答(60問×3つのAI)
AIが出典に示したページ1,412件
掲載を確かめた比較サイトのページ9社・158ページ

確かめた比較サイトは、ITreview・ITトレンド・BOXIL・ASPIC・PRONIアイミツ・ミツモア・お名前.com・LISKUL・デジタル化の窓口の9社です。AIへの質問は2026年10月22日、比較サイトの掲載順の確認は10月30日に行いました。1社の領域での結果なので、ほかの業界にそのまま当てはまるとは限りません。

比較サイトは、いまもAIの出典の約3割

まず、AIがどれくらい比較サイトを読んでいるかです。3つのAIの出典1,412件のうち、比較・レビューサイトのページは416件、29%でした。

図1:AIの出典の約3割は、いまも比較サイト

出典を表示した152回答のうち76%は、比較・レビューサイトを1件以上読んでいました。社名を入れて評判や口コミを聞いた質問では、出典24件のうち22件(92%)が比較・レビューサイトでした(1問での数字です)。

AIごとの差もはっきりしています。GeminiとGoogleのAIモードは、出典の3〜4割が比較サイトでした。Google系のAIほど、比較サイトをよく読んでいます。質問の分野ごとにも差があり、4%から40%まで開きがありました。

図2:報告書のページ。質問の種類ごとの比較サイトの割合(社名・分野は伏せています)

主力の分野では、ChatGPTが公式サイトを読み始めている

一方で、ChatGPTでは変化が見えています。弊社は、その会社の主力の分野で、2025年10月からChatGPTの答えを定点で測っています。その出典に占める割合は、1年で次のように変わりました。

図3:主力の分野では、ChatGPTの出典が比較サイトから公式サイトへ移り始めた

2025年と2026年で質問が違うので、参考値です。それでも、その会社の公式サイトの割合は9%から27%に増え、比較サイトは22%から15%に減っています。ただし、ほかの分野の質問では、増えたもの・減ったもので結果が分かれました。

海外でも同じ方向の調査があります。Ahrefsの調査を紹介した記事によると、2026年3月から9月にかけて、ChatGPTの引用は、掲示板や百科事典から、元の情報を出しているサイトへ移っていました。「AとBの違い」のような比べる質問でも、答えの68.3%が少なくともひとつの公式の情報源を引用していたそうです(Relevant Audience(Ahrefsの調査の紹介))。

比較サイトの影響力は、全体としてはまだ大きいものの、ChatGPTでは公式サイトの整備とあわせて考える時期に入っていると、私は見ています。

読まれたのは比較記事。広告枠のページは0回

では、比較サイトのどのページが読まれていたのか。AIが出典にした比較サイトのページ218件を、1件ずつ確かめました。

図4:比較サイトで読まれたのは8割が比較記事。広告枠の出るページは一度も読まれていない

79%は、「法人向けの○○おすすめ」のように、製品を並べて紹介する比較記事でした。残りは、レビューの多い順に製品が並ぶ一覧と、製品ごとの口コミのページです。

一方で、広告枠が上位に出る製品一覧や、資料請求の数で並ぶランキングは、一度も出典になっていませんでした。今回の領域では、BOXILとアイミツの製品一覧、ITトレンドの資料請求ランキングが、どれも0回です。お金を払って一覧の上位に出ても、その一覧のページ自体をAIが読んでいないので、AIの答えには届いていないとみられます。

比較サイトから「AI検索対策として、広告を出しませんか」という提案を受けたときの考え方は、比較サイトの記事広告のQ&Aでもお話ししています。今回の計測は、そのQ&Aでお伝えした見方を、数字で裏づける結果になりました。

どの比較サイトのどのページがAIに読まれているかは、業界や質問によって変わります。弊社のAI検索診断では、ご依頼いただいた会社の領域で、今回と同じ数え方をしています。

比較サイトごとの読まれ方

比較サイトごとにも、読まれ方ははっきり違いました。比較サイトの名前を出して、AIに読まれた回数を並べます。あくまでひとつの分野の質問での結果で、分野が変われば、読まれるサイトも変わります。

図5:AIに最も読まれた比較サイトはASPIC。ただし、どれが読まれるかは分野で変わる
比較サイトAIが読んだページ読まれた回数1ページあたり日付の中央値検索流入の中央値(月)読まれ方
ASPIC19532.8134日125検索上位の定番の比較記事。ほぼすべての分野に記事があり、読まれた回数は最も多い
ITトレンド25441.822日71記事の数が多く、課題を解説する記事も読まれる
お名前.com9313.427日6「中小企業向け」など、切り口ごとの記事を最近更新している。流入は少ないが、1ページあたりでは最も多く読まれた
ITreview12292.4—27カテゴリの製品一覧(レビューの多い順)が、そのまま読まれる
BOXIL13241.8135日2製品の口コミのページと、やや古い記事。製品一覧は読まれていない
アイミツ7172.422日10機能ごとの切り口の比較記事が読まれる。製品一覧は読まれていない
デジタル化の窓口・LISKUL3113.7—0少ない記事が、繰り返し読まれる
ミツモア393.0261日0社名で評判を聞く質問で、評判の記事が読まれる

日付の中央値は、AIモードとChatGPTの出典に表示された日付の、質問の日からの日数です(表示が少ないサイトは「—」)。検索流入はAhrefsの推計です。

目を引くのは、お名前.comです。検索流入の中央値は月6件と少ないのに、1ページあたり3.4回と、もっともよく読まれていました。質問の切り口に合う記事を、新しく保っているからだとみています。反対に、検索流入の多いASPICは、定番の記事が多くの質問で読まれ、合計の回数で最も多くなりました。

比較サイトの順番の決まり方も、サイトや記事の種類で違います。編集部が製品を選んで並べる記事、レビューの多い順に並ぶ一覧、資料請求の多い順に並ぶ一覧などがあります。掲載や情報提供で働きかけるなら、まず、AIが読んでいる記事がどの決まり方で並んでいるかを確かめることになります。

AIは、質問と同じテーマの記事を探して読む

ただ、比較記事なら何でも読まれる、という結果でもありませんでした。もっとも効いていたのは、質問とほぼ同じテーマの記事があるかどうかでした。

たとえば、「○○と連携できるサービスは?」と聞くと、AIは「○○と連携できる△△」という比較記事を読んでいました。「中小企業でも使いやすいツールは?」と聞けば、「中小企業向けの△△のおすすめ」を読みます。ある機能について聞いた質問では、その機能の名前をタイトルに入れた比較記事が1本だけあり、AIはその記事だけを読んでいました。

数字で見ると、ある言葉を含む質問で読まれた記事のうち、タイトルにその言葉を含むものは52〜78%でした。同じ領域のほかの質問で読まれた記事では2〜22%です。逆に、合うテーマの比較記事がない質問では、AIは各社の公式サイトを読んでいました(33件中30件)。

記事の新しさも効いています。比較・まとめサイトの出典のうち62%は、表示された日付が3か月以内でした。4回以上読まれたページに限ると77%です。

図6:報告書のページ。質問と同じテーマの記事が読まれ、よく読まれる記事は更新も新しい(社名・記事名は伏せています)

記事の中で上のほうにいる製品ほど、答えに入りやすい

そして、記事の中での紹介順は、AIの答えにも表れていました。その会社と競合2社の製品で数えると、AIが読んだ比較記事の中で1〜3番目に紹介されている製品は、68%の答えに入っています。4番目以下だと26%、記事に載っていなければ14%です。

図7:記事の上のほうに紹介されている製品ほど、AIの答えに入りやすい

その会社の主力の分野で、「法人向けの○○でおすすめは?」と聞いた代表的な質問では、AIが読んだ比較記事6本のうち5本が、その会社の製品を1番目に紹介していました。その質問では、3つのAIすべてで、その製品が1位に挙がっていました。

反対に、伸ばしたい隣の分野では、AIが読む比較記事の中で、その会社の製品が3番目以内に紹介されている割合は13〜15%にとどまっていました。主力の分野の79%と比べると、大きな差です。AIの答えでの弱さは、比較記事での位置の弱さと重なっていました。

図8:報告書のページ。分野ごとの、記事での紹介順とAIの答えに入った割合(分野名・製品名は伏せています)

主力の分野で強い会社ほど、隣の分野の弱さに気づきにくいものです。自社の製品が、AIの読む比較記事の何番目にいるかを、分野ごとに一覧にしたのがこのページです。同じ形のレポートを、AI検索診断でお出ししています。

ただし、1本の記事で上位にいるだけでは、足りないこともありました。競合のある製品は、記事の1〜3番目に紹介されていても、72%の答えで名前が出ていません。その製品が答えに挙がった割合は、AIが読んだ記事のうち1本だけに載っているときは17%、2本で33%、3本以上に載ると61%でした。AIは、読んだ複数の記事で共通して上位にある製品を選んでいるとみられます。

なお、分野をそろえて比べると、紹介順による差は小さくなります。これらは同じ時点の数字を並べたもので、因果関係を示すものではありません。

AIに読まれるページは、検索流入とは別もの

もうひとつ、意外だったことがあります。AIによく読まれる比較サイトのページは、検索からの流入が多いページとは限りませんでした。

図9:AIによく読まれるページは、検索流入の多いページとは限らない

AIに読まれた回数の58%は、検索流入が月50件未満のページの分でした。読まれた回数と流入の順位相関は0.18で、ほぼ関係がありません。比較サイトを「どれだけ人が来ているか」で選ぶと、AIに効くページを見落とします。

また、AIに読まれるページは、分野ごとに一握りでした。よく読まれた上位5ページで、読まれた回数の4〜8割を占めています。確認した158ページのうち、AIが一度でも読んだのは91ページでした。掲載するページを増やすより、AIが読む一握りのページで上位に載るほうが効くとみられます。

図10:報告書のページ。よく読まれた上位5ページで、読まれた回数の4〜8割(分野名は伏せています)

自社サイトの比較記事も、AIに読まれている

比較記事を書いているのは、比較サイトだけではありませんでした。製品を提供する会社が自社サイトに書いた「○○のおすすめ」のような比較記事も、AIによく読まれていました。

書いた会社の製品が答えに入った割合は、その記事が読まれた答えでは41%(74回答中30回答)、同じ質問で読まれなかった答えでは24%(91回答中22回答)でした。会社による差は大きく、因果関係を示すものではありませんが、入りやすくなる傾向は見えています。

図11:報告書のページ。製品を提供する会社が自社サイトに書き、AIに読まれた比較記事(社名・記事名は伏せています)

自社で書くなら、料金・機能・連携先など確かめられる情報で各製品を公平に比べ、自社が書いた記事であることを示すのが前提です。他社を下げる書き方はしません。比較サイトに依頼する場合も、各サイトの規約と、景品表示法のステルスマーケティング規制(2023年10月施行)を守ることが前提になります(Impress Watch)。

自社で確かめるなら

診断を頼まなくても、入口までは自社で確かめられます。

  1. お客様が聞きそうな質問を10問ほど書き出す。 「法人向けの○○でおすすめは?」のような定番の質問に加えて、「○○と連携できるのは?」「中小企業向けは?」のような細かい切り口も入れる
  2. GoogleのAIモードとChatGPTに聞き、出典のリンクを開く。 どの比較サイトの、どの記事が読まれているかを書き留める
  3. 読まれていた記事の中で、自社が何番目に紹介されているかを数える。 載っていない記事、下のほうにいる記事が、手を打つ候補になる

AIの答えは聞くたびに変わるので、同じ質問を何度か聞いてみてください。1回の結果だけで判断しないことが大事です。

では、比較サイトにどう取り組むか

今回の結果から、弊社がご支援先にお伝えした考え方は次のとおりです。

やること
- 掲載情報を正す。 比較サイトの製品ページの料金・プラン名・機能が古くなっていないかを確かめ、直してもらう。評判を聞いた質問では、出典のほとんどが比較・レビューサイトでした
- AIが読む比較記事で、上のほうに載る。 自社の質問でAIが読んでいる記事を特定し、編集部が選ぶ記事には製品情報を提供して、記事の新設や更新を依頼する。レビュー順の一覧なら、レビューを集める。AIが読む複数の記事で、そろって上位に載ることを目指す
- 質問と同じテーマの記事を、自社でも持つ。 合う記事がない質問では、AIは公式サイトを読みます。比較のページや料金の考え方のページを、自社サイトに置く

やらないこと
- AIのために広告枠に出すこと。 広告枠が出る一覧のページ自体が、AIに読まれていません。資料請求の獲得という本来の目的で、別に判断します
- 掲載ページの数を増やすこと自体を目的にすること。 効くのは、一握りの読まれるページでの順番です

効果は、同じ質問をAIに聞き直して、比較記事での紹介順と、AIの答えに入る割合の変化で測ります。

よくある質問

Q. 比較サイトの有料プランには、入ったほうがいいですか。
AIのためだけなら、まず「その料金で、AIが読む比較記事の中の順番が変わるか」を確かめてください。今回の計測では、広告枠が上位に出る一覧やランキングは一度も読まれていませんでした。掲載料が記事の中の順番に反映される媒体だけが、検討の対象になります。

Q. どの比較サイトに載ればいいですか。
サイトの知名度や検索流入では決まりません。今回は、AIに読まれた回数の58%が、検索流入の少ないページの分でした。自社の質問で、AIが実際に読んでいる記事を調べるのが先です。

Q. ChatGPTが公式サイトを読むようになるなら、比較サイトはもういらなくなりますか。
今回の領域では、GeminiとGoogleのAIモードは、いまも出典の3〜4割が比較サイトでした。ChatGPTの変化も、主力の分野で見えた参考値です。当面は、比較記事での位置と、公式サイトの整備の両方が必要だと考えています。

弊社の見解

「AIの時代に、比較サイトはもう意味がない」という見方は、少なくとも今回の領域では当たっていませんでした。AIは、いまも比較サイトの比較記事を読み、その中で上位に紹介されている製品を答えに挙げています。

ただ、比較サイトの価値の測り方は変わりました。どれだけ人が来ているか、何ページに載っているかより、AIが実際に読んでいる記事の中で、上のほうにいるかです。そして、それは測ってみないとわかりません。どの記事が読まれているかは、質問ごと、AIごとに違うからです。

私は、比較サイトに予算をかける前に、まず自社の領域でAIがどの比較記事を読んでいるかを測ることをおすすめしています。AIの答えでの見え方を測る方法は、LLMO診断の記事にまとめています。

参考:弊社のLLMO診断(2026年10月22日、あるBtoB企業の領域の60問×3つのAI=180回答、出典1,412件。比較サイトの掲載順の確認は10月30日)、Relevant Audience「ChatGPT query fan-out citations(Ahrefsの調査の紹介)」、Impress Watch(ステマ規制の告示)

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