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2026.10.25Q&A ─ 代表が答える

Q.AI検索対策として、llms.txtを実装する意味はありますか。

佐藤 大貴回答:佐藤 大貴(代表取締役)
llms.txtの実装は、AI検索対策に意味がある?
A.代表 佐藤 大貴の回答

ご質問ありがとうございます。llms.txtは、AI検索対策の話題でよく名前が挙がるファイルです。「入れたほうがいいですか」「入れていないとまずいですか」というご相談は、弊社にもよく届きます。

結論から言うと、入れて悪いことはありません。ただ、入れたからAIにすすめられるようになる、というものでもありません。AIにすすめられるかどうかに大きく関わるのは、お客さんが聞く質問に答えるページを持っているかどうかです。llms.txtの実装に大きな費用をかけるのは、やめたほうがいいと思っています。

llms.txtとは

llms.txtは、サイトの概要や、AIに読んでほしいページの一覧をまとめて、サイトのいちばん上の階層に置くテキストファイルです。2024年に提案されたもので(llmstxt.org)、AIのためのファイルとして広まりました。

Googleは「Google検索では使っていない」と言っている

まず、Googleの公式の見解です。Googleは2026年5月に、生成AIの検索機能に向けた最適化のガイドを公開しました。その中で、AIによる概要やAIモードを含むGoogle検索に表示されるために、AI向けのファイルやMarkdownを新しく作る必要はないと書いています。llms.txtについては、作るのは自由だが、Google検索はこのファイルを使っていないので、置いても検索での見え方は良くも悪くもならない、と説明しています(Google 検索セントラル・Semrush)。

公開されている調査でも、同じような結果が出ています。SEOツールのSE Rankingが2025年11月に約30万のドメインを調べたところ、llms.txtを置いているかどうかと、AIの答えに引用される回数には、関係が見られませんでした(Search Engine Journal)。Ahrefsが13.7万のサイトを調べた調査(2026年6月公開)では、llms.txtを置いているサイトの97%で、2026年5月の1か月間、そのファイルへのアクセスが一度もありませんでした(Ahrefs)。

図1:置かれたllms.txtの97%は、1か月間アクセスがなかった

Lily Ray氏も「たぶん効かない」

AmsiveでSEO戦略を担当するLily Ray氏は、2026年6月のポッドキャストで、llms.txtがSEOやAI検索での見え方に効くかという問いに「たぶん効かない」と答えたうえで、こう話しています(BuzzStream)。

簡単に実装できるなら、入れればいい。ただ、引用や言及が急に増えることは期待しないで。If you can implement it easily, go ahead — just don't expect a sudden jump in citations or mentions.— Lily Ray氏(Amsive)、2026年6月

一方で、Googleの中でも扱いがそろっていない面があります。Google自身がllms.txtやMarkdownのページを公開していることについて、Lily Ray氏は2026年5月に、GoogleのJohn Mueller氏へ理由を尋ねています(Lily Ray(Bluesky))。また、Googleのサイト診断ツールのLighthouseには、ブラウザで動くAIエージェント向けの項目として、llms.txtの確認が試験的に加わりました。Google検索とは別の製品の話ですが、Googleの中でも扱いが分かれています(Search Engine Journal)。

弊社でも、効果を測るのは難しい

弊社のご支援先にも、llms.txtを実装した会社はあります。ただ、実装の前と後でAIでの見え方がどう変わったかを、llms.txtの効果として切り分けるのは難しいのが正直なところです。AIの答えは聞くたびに変わりますし、同じ時期にページの追加・修正も進めているからです。

推薦に効くのは、質問に答えるページがあるかどうか

それよりもはっきり差が出るのは、お客さんがAIにする質問に対して、答えになるページを持っているかどうかです。

図2:自社のページが出典に入ると、名前が挙がりやすい(ご支援先の診断)

あるご支援先のサービスについて、比較検討の質問を3つのAIに聞いた診断(出典が表示された137の答え)では、公式ページが出典に入った答えでは、サービスの名前が100%で挙がり、66%で1位でした。公式ページが出典に入らなかった答えでは、名前が挙がったのは53%、1位は20%です。競合9社を合わせて見ても、自社のページが出典に入った答えでは60%で名前が挙がって17%で1位、入らなかった答えでは16%と3%でした。相関を見たもので、関係の深い質問ほど公式ページが読まれやすい面もありますが、自社のページが読まれるかどうかで、すすめられ方に大きな差が出ています。

AI検索は、質問をいくつかの検索語に分けて検索し、上位のページをもとに答えをつくることが多いです(くわしくはクエリ・ファンアウトの記事)。読まれるページがないと、すすめられにくくなります。

先にやるのは、お客さんが聞きそうな質問を書き出し、それぞれに答えるページを用意することです。そのうえで、AI・検索エンジンのクローラーを拒否していないか、大事な内容をHTMLの文字で書いているかを確かめます。llms.txtは、そのあとで、手間なく置けるなら置く、くらいの位置づけで十分です。

「llms.txtで、AIに選ばれる」という提案には注意

llms.txtを入れて悪いことはありません。ただ、「llms.txtを入れればAIに選ばれる」といった説明で、実装に大きな費用を求める提案があれば、少し注意したほうがいいと思います。費用をかけるなら、質問に答えるページを作ることや、自社のことが正しく書かれているかを確かめることに使うほうが、AIの答えにはつながりやすいです。AIに自社のことをどう説明されているかの確かめ方は、AIに自社を間違って説明されたときのQ&Aでもお話ししています。

自社がどの質問で、どのページをもとにAIにすすめられているかは、弊社のAI検索診断で確かめられます。

ほかの質問Q.AI検索対策の支援会社は、どう選べばいいですか。Q.AI検索対策をやりたいのですが、社内でどう説明すれば予算が通りますか。Q.AIで書いた記事は、Googleに評価されませんか。Q.AI検索でゼロクリックが増えていると聞きました。SEOはもう終わりですか。AI検索対策に切り替えるべきですか。Q&Aの一覧へ →
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